ひなた 2016年12月号
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 JAや県、自治体等でつくる長崎西彼雇用労力支援協議会は、3年前から地域のシルバー人材センターと業務提携し円滑な労力の供給体制づくりを進めている。長与時津シルバー人材センターでは、県下では初となる「シルバーみかん収穫隊」と称した農業部隊で人材供給体制を整えており、同収穫隊を指名する農家も増え徐々に定着しつつある。 同地区は大規模なミカン産地で、昔は収穫期になると親戚や近隣の人を集めて収穫作業をしていたが、高齢化が進み労力が不足。勤め人も増え、収穫期に都合よく手伝いに来てくれる人の確保が難しくなった。これまではハローワークでの募集やJA独自の人材派遣などで援農者を募り人材を確保してきたが、結果的に労力不足が続いた。また毎年募集を繰り返し援農者が変わることで、農家も一から指導しなおさなければならないという課題が残った。 同協議会は全国的に進める援農隊マッチング支援事業の流れを受けて、3年前からミカン農家の多い長与時津シルバー人材センターと提携。収穫期など都合の良い時期に労力が欲しい農家側と、軽作業で負担の少ない仕事を求める同センター側との意向が合致した。ミカン農家への円滑な労力支援を行うために、同センターでは県下では初となる農業部隊「シルバーみかん収穫隊」を作り、今年同収穫隊に応募するシルバー会員は昨年より11人増え37人。3年前の初年度は実績が5件だったが、同収穫隊を指名する農家が年々増えていることから、受入れ件数と就業時間共に昨年を上回る見込みだ。 最も需要が多い11月と12月を中心に援農者を派遣するのに先立って10月20日JA長与支店で収穫実習を行った。15人が参加し、ほとんどが初参加。作業時の格好や事故の予防、実際の収穫の方法を学んだ。今年初めてシルバー会員に登録した鬼塚雅寛さん(68)は「自然の中で体をほぐしながら楽しく働きたい」と意気込んだ。同センター事務局長の山下満さんは「雇用が増えてとてもありがたい。農家の受注に応じてもっと供給できる体制を整えていきたい」と話した。 女性部三重支部は、10月20日長崎市畝刈町の三重地区市民センターで元気高齢者食事サービスを行った。畝刈地区周辺に住む高齢者13人が参加し、女性部員の手作り伝統料理を食べながら会話を楽しんだ。 年に1回、三重支店管内の地区で順に開催。これまで苦労した高齢者をもてなすために始め今年で16回目となる。同地区では3回目となる今回は、女性部員9人が心を込めて地元の伝統料理であるつぼき汁や煮しめなどを作った。食材にも地元農産物を使用。参加者は「懐かしい、三重のつぼきだね」と昔ながらの料理に笑顔がこぼれた。参加した長崎市鳴見町の坂口早苗さん(71)は「普段はなかなか作らない昔からある料理を味わえて美味しかった。また機会があれば参加したい」と喜んだ。女性部員との交流も深まり、今後の地域の結束につなげる。 近年は農協と地域のつながりが薄れることで参加者を募ることも難しくなってきた。増村あつ子支部長は「できることなら1つの地区につき年に1回行うのが理想。しかし現実は料理を作る側の確保も来る側の募集も難しい」と課題を話した。つまでも元気な高齢者で伝統料理で食事サービスいミカンの収穫を体験する鬼塚さん(10月20日 西彼杵郡長与町)広がる援農の輪長与のミカンに収穫支援料理を食べながら笑いあう女性部員と参加者(10月20日 三重地区市民センター=長崎市畝刈町)82016ひなたひつきつレポート

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